☆テンポラリーファミリーと過ごしたクリスマス☆

今年のクリスマスは、何か、いつもと違う事を・・・と、こっちで初めて、ボランティアの活動に参加してみる事にした。



Meetup.comというサイトがあって、日本でいうと・・・mixiのコミュニティみたいな・・・。


誰でも、自分たちの興味ある分野で、コミュニティを作る事ができる。作った人が、オーガナイザー(管理人)になるわけです。



旦那は、こっちに来てすぐ、英語を第二言語とする人達のコミュニティなどに参加し、そこで、今では親しくさせてもらっているグレゴリーヴァッシリナちゃんに出会ったのです☆



NYに、知り合いが居ない中でスタートだった私たち・・・知り合いを増やしていくのに、こういうツールは、とてもありがたい♪
ただ・・・なかなか、最初の一歩が踏み出せない・・・というのが、ネック。



初めてお会いする人達でも、せめて、言葉が通じれば、話しは広がるものの・・・私の場合は、言葉で先ずはこけてしまうので・・なかなか、一人だと行きたくても、一歩が踏み出せずにいたわけです・・。



旦那に付いて行って、参加した事は何度かあったけど・・・一人で、コミュニティに参加するのは初めて。
でも、素敵な企画だな〜という企画に出会ったので、ここは、思い切って行ってみることに!!



その企画というのは、クリスマス当日に、マンハッタンはイーストビレッジにあるCabrini Nursing Homeという介護センターを訪ねて、クリスマスに一人っきりで居る年配の方々と一緒に、クリスマスパーティなどして共に過ごす・・というもの。



クリスマスは、家族で集まって、美味しいものを食べたりして、聖誕祭を祝う・・・一年の中でも、人との繋がりを深く感じる日でもあるのに、一人っきりで静かに過ごす方々も多くいる・・。それが、決して悪い事ではないんだけど・・もしかしたら、人と繋がっていたい、人の温かさに触れたくても、触れる事ができずに寂しい思いをしている人も居るかもしれない・・・。




幸いにして、私は子供の頃、母が毎年、家でご馳走を作ってくれて、家族でクリスマスを過ごしてきた。大学の頃は、親戚と。そして、今は、夫と過ごす事ができる。いつでも、傍に家族が居てくれた・・。



これって、とっても、恵まれて、幸せな事だと思う。



その幸せを自分だけではなく、誰かと分かち合たい・・・。自分には何ができるのだろうか・・・。と、思っていたものの、なかなか行動に移すことができずにおりました。



で、この企画を目にしたときに、行こう!!と、即決。



クリスマスの3日前に参加ボタンをプチっと押したのだけど・・その時には、15人くらいのボランティアさんが参加する予定だった。


それが・・・24日の夜には・・・57人に!!




ひょ〜〜〜。(汗)
さすがに・・・一人で、そんな大勢の中に飛び込むのは、心もとない気がしてきて・・・また、次の機会にしようかな。。。なんて、悪魔が耳元で囁くけど(笑)・・・一度決めた事なので・・・勇気を出して、いざ!!



まずは、Fラインというオレンジのラインに乗って、2Aveという駅で下車。

初めて、降りる駅・・・ひとっこ、一人居なくて・・ちょっと、ドキドキ。


イーストビレッジ・・・2回目くらいかな〜。


NYらしいわ〜♪


とにかく、人が少なかったこの日・・・。クリスマスだから、みんなお家に居たり、休暇でどっか出かけてたりするんだろうね〜。


閑散とした路地を入ったところに、ありました・・・。


Cabrini Nursing Home♪


13時にオリエンがあるので、集合〜と、聞いていたけど・・・。ドアの前には誰も居ない・・。
あれ?・・入るのか?どうするんだ??と、一人でアタフタしてたら、何人か中に入っていくのを見たので、それに付いて行くことに。そしたら、「ボランティアは、2階ね〜!!」って声が聞こえたので、ほっと一息。2階に上がってみることに。



ほんと、たくさんの人が集まっていた・・・。



約1時間くらい、自己紹介も含めて、オリエンを行った後、みんな各階にちらばって、お部屋に居るお爺ちゃん、お婆ちゃんに「4階のダイニングで、クリスマスパーティーしま〜す♪一緒に行きませんか〜??」と、声かけて、お誘いする☆



正直・・どこまで、伝わっているか、分からなかった。
痴呆症がすすんでいて、理解できない方もいたし、クリスマスという日がわからずに、何故パーティーをするのか理解できない人もいた。
そもそも、英語がわからない方もいた。



「あなた、中国語話せる?」と、スタッフの方に聞かれ・・。お!中国語が役に立つか??と、中国系のお婆ちゃん、お爺ちゃんたちに、マンダリン(北京語)で話しかけてみるけど・・・ほとんどの方が、広東語を話す方々・・・。


・・・。
ずみまぜん・・・。私、カントニーズわかりません・・・。お役に立てずに・・・。



中には、一度にたくさんの人が来てしまったものだから、怖くなって、騒ぎ出すお婆ちゃんも居たり。
「ほっといてくれ〜。静かにしたい・・・」なんて、方も居たり。



・・・ちょっと、戸惑ってしまった。
私だけではなく、他のボランティアも、どうしていいか、分からない・・・って思った人が結構いたように思う。


でも、無理に連れていくことはできないので、集まった方々で、パーティースタート♪



けっこう、あつまったじゃ〜ん♪

中央には、ミュージシャンたちがクリスマスソングを熱唱☆


サンタさんと陽気に踊るお婆ちゃんも♪


楽しそうに笑っている方も居れば、ただ、その場に居るだけで、下を向いている方もいる・・・。
意味もわからずに連れてこられた・・・っていう人もいるかもしれない。
迷惑だったら、申し訳ないけど・・・何か伝わっていればいいなぁ・・。


私が、傍についてたお婆ちゃんは、手をなでると、しっかりと手をなで返してくれた・・。
体をさすると、笑ってた・・。


「今日は、会議かね?何の会議なんだ?」と、聞かれ・・。
「クリスマスですよ・・。」って言うと、
「はぁ〜。今日はクリスマスかね。」と、思い出したように、はっとする。


こんな会話が、3回、4回繰り返される・・。



オーガナイザーが、ささやかだけど、お爺ちゃん、お婆ちゃんにプレゼントを用意していた・・。
ぬいぐるみが付いた、ひざ掛け・・。それを渡すと、「私は、いらんよ。うちは子供も、もう大きいからね・・。あんたにやるよ。あんたの子供にやりなさい。子供はこういうの喜ぶよ・・」と、私に渡そうとする・・・。


そぶりは、子供のようだけど、しっかりと、大人な部分で、認識しているんだ・・・と、私がはっとさせられた。



2時間ほどのパーティー
ずっと、座りっぱなしで、こんな大勢の中・・・疲れないかな・・と。
「疲れました?もう、帰りたいかな?」と聞くと、
「ここが、私の家なんだよ・・。息子が建ててくれたんだ・・。」って、お婆ちゃん。



・・・何も言えなくなってしまった。



わりと清潔な介護センターだし、看護士さんも多く、雰囲気の良い介護センターだった。
でも・・・クリスマスに一人で、介護センターに居る彼女、彼ら・・・。もしかしたら、彼女・彼らは、そんな風には感じてないかもしれないけど、傍からみると、寂しいよな・・・


でも、だからって、家族のせいでも無いし、誰のせいでもない・・・。


家族にも、彼らの生活がある。


想っているけど、24時間傍に居てあげる事ができないってのが、普通だと思う。
こうやって、良い介護センターを見つけただけでも、よく想ってあげている方だと思う。



ご家族の方が良い時間を過ごせる為にも、こうやって、ボランティアが集まって、テンポラリーの家族となってあげる事は、意義のある事♪だったと信じて、また、機会があったら、参加してみたい。




帰り際、私のバッグを掴んで何か必死にしゃべっているお婆ちゃん・・・残念なことに、何を話しているのかは、全く理解できない・・・。
笑って、手を振ってお別れを言うと・・・うなずきながら、笑っててくれた・・・。




この日、少しでも、お爺ちゃん、お婆ちゃんが、楽しんでくれていたら、いいなぁ〜♪