血をみる・・・

毎週、木曜日は、シャング先生(うちのデンタルの先生)が、お休みな変わりに、根管治療の専門医が来る。
たまたま、今週木曜は来れないので、本日(月曜)に来ることになった。


ドクターが二人揃うと、ちょっと慌しい。
とくに根管治療には、一人アシスタントがつきっきりで、サクション(歯科用バキュームを使って唾液や血液などを吸引する)をする。

私の指導をしてくれている、日本で歯科衛生士さんだったMさんが、アシストに入るわけで・・。
電話対応も患者さんの対応も、表側は全て私一人になってしまうという、なんとも不安な状態になるわけです。


そんな中、今日は夕方に、中学生くらいの女の子が、お母さんに連れられてやってきた。
奥歯の抜歯が必要だと・・・。



せかせかと一人、受付で作業していると・・・。
ハウル〜I need your help!!」
と、呼ばれる。


「サクション、お願い。」って。

Mさんが別のドクターに付いているため、私が呼ばれたわけです。
たまに、こういう事もある。
サクションも何度か経験済みなので、手伝いに部屋に入ると・・。

「私の白衣持ってきて、それ着て。手袋も、わすれないようにね。」と。
先生の白衣、お借りしてしまって・・・なんか恐縮です・・と、思いつつ、白衣を着て装備万全!


「はい、この位置で、こんな感じで・・・」と、指示をもらいながら、吸引開始・・。

すると・・・
「血をみるのは、確か大丈夫だったわよね?切るけど、気分悪くなったら言ってね。ちゃんと、言うのよ。」って・・・。


気分悪くなるくらい切るの???・・・え?(ちょっと、不安。。)

私:「・・・大丈夫です」(「無理」って言えず・・)



歯ぐきを、切る・・。血が出る。切る・・・。削る・・・。
歯ぐきのおく〜〜〜のほうから、隠れた歯が見えてきた・・・。
今度はそれをグリグリとえぐり出す・・・。
出てこない・・・また、切る・・削る・・・。



うっ


あ〜〜〜・・・グロい・・・。
あぁぁぁ・・・・。

うぉぉぉ・・・・。

って、思いながらも、自分わりと大丈夫だな・・って事に気付く。


まあ、でも、下手に動かすこともできず、緊張して手に力が入りっぱなし・・。腰を曲げて立っているから、腰が痛い・・・。


血が〜〜〜。

・・・白衣を着ろって、こういう事ね・・・。


(心の中)はやく、この瞬間が終わってくれえ・・・。


それでも、先生は、時間をかけてもいいから、傷口が最小限にすむよう努力をしていた・・。



医者って、すごいなぁ・・。


うちの先生、朝から晩まで休むことなく患者さんを診つづけている。
腰は曲がるし、手は腱鞘炎になるし・・そら、そうなりますわ・・。

そして、集中力・・・。
一日中、その集中力を保つのは、相当疲れますよ・・・。

これが、外科医などの手術を専門にしている医師だと、どうなってしまうのでしょう・・。


医者って・・・すごいなぁ・・と、心底感じた瞬間だった。



・・・それにしても、今日はお料理にお肉を使う気になれない・・・。(苦笑)